ASD、ADHD的な夫のことを相談できる相手がいない
「別居したい」→「本当にそれでいいの?(罪悪感)」という堂々めぐりの思考から逃れられなくて、「一人じゃどうしようもないな、誰かに相談したほうがいいな」と思い始めました。
でも、なかなか相談できる相手が思い浮かびません。
身内に相談するには覚悟がいる
カサンドラさんのブログなんかを見ると、ASDのパートナーのことを相談する相手としては実母が多いようです。
私の場合、実母とすごく仲が悪いというわけではないけれど、その当時は本音をぶつけられる相手ではありませんでした。
時々帰省するときは夫も外向きの態度を取っていて、私の両親と食事をする場では一人の世界に入ることもないから、父と母から見てそんなに変な夫には見えなかったと思います。
だから、急に私が「夫とのことで悩んでいる」と言い出したら、すごくびっくりされるだろうと思いました。
心配をかけたくなかったし、「打ち明けるなら、今後どうするのかを考えて、覚悟を決めてからだな」という気持ちがありました。
夫のことをよく知る人物として、義母に相談することもチラッとは考えました。で、最終的には相談することになるのですが、この当時はまだ踏ん切りが付きませんでした。
というのも、義母は悪い人ではないのだけれどすごくおせっかいやきで、私から見ると過干渉。しょっちゅう私にメールを送ってくるし、訪問すれば食べ切れないほどのおかずや野菜を持たされ、訪問しなくても月に数回紙袋いっぱいの食べ物を抱えてやってくる。子どもにも、「こんなにいりません!」というほど服を買ってくれる。
そういうのが嫌で、なるべく自分からは関わりたくなかったのです。相談なんかしたら、ますます関わりを深めてくるでしょう。相談するにしても、やはり自分の方向性をしっかり固めてからだな、と思いました。

夫の会社の同僚に、夫への不満を言える?
相談する相手として、次に考えたのは夫の会社の同僚です。何人か面識のある人がいました。
でも、会社にいるときの夫は、家にいるときとはきっと別人。家庭内での夫のことを話しても、すぐには信じてもらえないかもしれないし、信じてくれたとしても、私がだいぶ話を盛っていると思われそうです。
私が言うことを100%信じてもらえたとしても、それって夫の印象を悪くすることにつながるわけで、仕事の関係の人にそんなことを伝えちゃうのは夫に悪いかな……と、ここでも罪悪感がムクムクと生まれてくるのでした。
同じ「共通の知り合い」のことを相談するにしても、「夫」じゃなくて「会社の上司」とかだったら、「実はあの人の行動に困ってて」と相談するのに罪悪感を感じないと思うんですよね。
その「会社の上司」の困った面について相手が気づいてなかったとしても、「実はこんなことああってね」「え、知らなかった! ひどいね」みたいな会話をしてスッキリできると思うんです。
でも夫となると、躊躇してしまう。これはどうしてか…。
ひとつはやっぱり身内のこと故に私が大げさに語っていると思われそうだから。
「妻さん、相当ストレス溜まってるのね。まぁまぁ、落ち着いて」みたいな感じで、いなされそうな気がします。
もうひとつは、私は夫と、これから関係を改善できるんじゃないかという希望も捨てていないからかな、と。
もし良い関係になれたときに、共通の知人に「ひどい夫」という印象を与えたままだとなんとなく気まずいな〜なんて思いもありました。(だから、人に相談する前に自分でなんとかできないかと抱え込んでしまうんですよね…)
昔からの友人やママ友は?

昔からの友人や保育園のママ友などに相談することも考えました。
どちらも、夫と挨拶くらいはしたことあるけれど、ほとんど知らない仲。「穏やかで優しそうな人」くらいに思っているかもしれません。
実母や義母や夫の同僚に比べると、夫に対しての罪悪感も、信じてもらえないかもしれないという心配も、一番薄かったです。
ただ、夫の何に困ってるのかを説明するのが面倒で、どうも相談する気になれませんでした。
カサンドラさんなら分かってもらえると思いますが、夫の困ったところって、ひとつひとつは「小さなこと」だし「よくあること」なんですよね。
家にいるとき暇そうなのに家事を手伝ってくれないとか、会話が少ないとか、部屋を散らかすとか。そういうのはまあ、よくあることなんだと思います。
「がんがん文句言って、やってもらえばいいのよ」とか、「うちもしょっちゅうケンカしてるよ」みたいな反応が想像できる。
それを言われるて「いいなぁ、喧嘩できて」と落ち込む…そんな場面が予想できて、どうも相談する気になれないのでした。
私の中では
・がんがん文句を言えば、夫は殻に閉じこもる
→そんなことになるなら、文句は控えたほうがいい
・穏やかにお願いしたら無視するか忘れるか、その時はやってくれても次回やることはない
→毎回言うのもつかれるから、やってもらうこと自体諦めたほうがラク
…みたいな感じで、対処法は見つかってるんです。
だから欲しいのは「大変だね」という共感で、もしその人が発達障害のことを少し分かっている人なら、別居という選択がありかなしか、みたいな話がしたい。
そういう相手はどこにいるんだろう…と考えて、私は地域の「発達障害者支援センター」を頼ってみることにしたのでした。
※夫は、私から見て発達障害の特性に当てはまるものを多く持っているというだけで、医師の診断を受けたわけではありません。義母は特に疑問を持たずに育ててきたようですし、普通に就職して働いているので、検査しても診断は下りないかもしれません。
私は、今のところ夫が「発達障害かどうか」はあまり気にしていません。ただ、発達障害のことを知ってから、それに特性に近い個性や性質を持っている夫のことを以前よりは理解できるようになったと感じています。そんな私の視点で過去を振り返ったり、今現在の別居という形での夫婦のあり方の模索の様子をお伝えすることが、同じような悩みを抱いている方のお役に立てればと考えています。